私は昔にOperaのライセンスを買ったユーザの一人だ。
VivaldiのUIと、このコミュニティサイトを観ていると、いかにもOperaだなあと思う。
おそらく昔ながらのOperaユーザの感覚を引き継げているだろう。
他方で、今の時代に即しているかという懸念がずっとある。
ウェブメールサービスが申し訳程度についていて、明らかにRoundcubeなのだが、これでは当然にウェブメールはさして便利ではない。
そりゃあ、「ウェブメールじゃなくてローカルのメールクライアントの方がいい」と言うに決まっている。
コミュニティサイトも現段階では、ミクシィの草創期やOpenPNEみたいな、なんとも急ごしらえで、決定的な個性的特徴が無い。
ライセンスがEULAなのも残念だ。
このあたりの、プライバシーやリーブル(libre)ってところの意義を確認したほうがいいと思う。
ウェブメールを使わない、例えばGmailやY!メールが嫌な人は、何を懸念しているのか、とか。
プライバシー維持、漏洩を懸念している人にとって、コミュニティサイトが判り易くプライバシー設定やポリシーが明解であることが例えば、重要だろう。
あのFacebookやTwitterでさえ物凄く胡散臭いし、Google+とかもそうだし、ましてやY!JAPANが勝手にTポイントがなんたらと言っているのは恐怖だ。
メールクライアントがローカルで、メールサーバは自らプロバイダを選ぶという形態。
例えば有料のまともなVPSを借りてメールサーバを構築するような真面目で清廉な人ならば、SeaMonkeyかVivaldiを好む可能性はある。
だが、それは、Vivaldiブラウザに、プライバシーやセキュリティの点での安全性と、ライセンスのlibreさ(フリーソフトウェアかそれに近い)ということが必要だと思う。
そうすると、売り物ソフトウェアのプロプライエタリモデルではビジネスにならない。
サービスを売るという形態が最も典型的だ。
広告収入という有体のモデルは、GoogleやFacebook等が主ないま、実現はますます困難だろう。
VPSのようなプレゼンスプロバイダ事業をかりにやるとしたら、膨大なセンタと、運用上のリスクを受け合うことが必要だ。それはGoogleやAmazonの得意技であり、ずっと小ぶりのVivaldiにはほぼ不可能なように思う。
ハッタリかまして小規模の上場をやってのける例は全世界に枚挙に暇がないが、その程度のことに甘んじるのであれば、Vivaldiにも余裕で可能性があろうが。
ファンをたくさん、しかも熱意のあるファンを。
だとするならば、信頼の得られる、気のおけない仲間に、もっとなっていかねばならない。
そこにいって、EULAであるところにもまた、本気か疑ってしまうわけである。
念の為言っておくが、私はVivaldiを応援はしている。
だが、本当に「我々仲間のためのブラウザ」(“browser for our friends”)であることを確固たるものにするには、まだまだ抜本的な核心が必要だと考えるのだ。